「いや〜、社会人になってからは1年経つのが早いね〜」
似たような言葉を言ったことある方、多いんじゃないでしょうか?
私の感覚で言うと、社会人になってからの1年のスピードは、学生時代の4倍くらい。
そして、開業した後の1年のスピードは、さらにその2倍くらい早くなる感覚。
と言っても「開業したら忙しくなるよ〜」なんて事を、偉そうに言いたい訳じゃありません。
「時間の感覚がズレていることに早く気づかないと、お店のお客さんがどんどん減っていく」という話です。
いつまでも変わらないメニュー
1号店を開業してから半年くらい経った頃。
まだまだ、お客さんの数は少ないお店でしたが、僅かながら「常連さん」と呼ばれるようなお客さんも増えてきていました。
にも関わらず、お店の売上は伸びずに低空飛行状態。。
常連さんの数が増えているはずなのに、売上が伸びないのです。
当時は何が起きているのかよく分からず、日々ノートに書き溜めていた日報を分析。
すると、常連さんが増えてきているにも関わらず、1ヶ月の合計来店数が増えていないことに気づきました。
これで答えはすぐに分かりました。
常連さん以外のお客さまが、かなりのスピードで減っていたのです。
答えは分かったけど、問題なのはその原因です。
なぜ、常連さん以外のお客さんが来なくなってしまったのか?
「接客に手は抜いていない」
「商品もお待たせせずに出せている」
「価格も地域で圧倒的に安いはず」
手を抜いてお客さんが減るなら納得ですが、全力でやっているにも関わらずお客さんが減っているという事実は、なかなか受け入れがたいものがあります。
急遽、創業メンバー4人で原因解明を目指してミーティング。
そこで、ようやくお客さんが来てくれなくなった原因が分かりました。
答えは「飽き」でした。
オープンしてから半年以上もメニューが変わっておらず、飽きられていたのです。
こうやって書いてみると、当たり前に感じるかもしれませんが、当時この答えに気づいた時はかなり衝撃的でした。
私の感覚では、開業してまだ3ヶ月くらいしか経っていないという印象だったのです。
それが、気づけばすでに6ヶ月以上が過ぎていた訳です。
6ヶ月もメニューが変わらなければ飽きられて当然。
日々の営業に追われて、完全に時間の感覚が狂ってしまっていました。
同じ過ちを繰り返さないために
実は、この「時間感覚のズレ」という問題。
その後も度々、同じミスを繰り返していました。
気がつけば、同じメニューを4ヶ月以上使っていたり、店内を綺麗に維持するための大掃除を半年以上忘れていたり。
どんなに気をつけようと思っても、なかなか思い通りにスケジュールを管理することができませんでした。
そして、そんな同じ過ちを繰り返してきた私たちが、ついにたどり着いた答えがこちら。
一覧できる年間カレンダーの作成です。
お店の運営をしていると、1ヶ月先の事を考えるだけで手一杯になってしまい、全ての計画が後手に回ってしまうので、逆に1年後の予定まで全て先に決めてしまうのです。
「メニュー変更は年何回、いつやるのか?」
「逆算して、メニュー試作はいつまでに完成させなければいけないのか?」
「新メニューの宣伝はいつから始めるのか?」
メニューだけではなく、大掃除や、店舗のミーティング、お店の運営に関わるほぼ全ての予定を、1年先まで決めてしまいます。
これはとても効果的で、この「1年先の予定まで決める」という考え方にしてから、お店のスケジュールがずれ込むことがほとんどなくなりました。
お店をオープンさせるまでのスケジュールを入念に考える方は多いと思います。
でも、オープン後のスケジュールまで考えている方って、実は少ないんじゃないでしょうか?
私たちのように、開業後にスケジュールが遅れがちな方はもちろん、これから開業を考えている方も、ぜひ「年間スケジュールを作る」ということを検討してみてください。
社員たちが行う、年間計画を決めるミーティングの風景。
私たちが創業した頃より、はるかに質の高いミーティングしてます(笑)。