恥ずかしながら私、新卒で入社した会社で営業マンだった1年目、成績がビリでした。

当時は、商談をするためのアポイントもなかなか取れないし、ようやく取れたアポイントに行って自分なりに一生懸命営業しても反応はイマイチ。

そんな日々を送っている間にも私の同期はどんどん契約を決めていき、ふと周りを見渡してみると、入社して契約が取れていないのは私だけになってしまっていました。

その時、私はこう思っていたのを覚えています。
「お客さんはウチの商品の価値を分かっていない」と。

なんでこんな話をしているのかと言うと、この考え方が実は売上が伸びなくて苦戦しているお店にも共通していると思うからなのです。

お客さんがお金を使ってくれないのは誰のせい?

「いや〜、お客さんが全然お金を使ってくれなくて。」
「お客さんは来てくれるんですけど、単価が伸びないんですよね。」

お店を経営しているオーナーと話をしていると、たまに耳にするこんな言葉。
この言葉の裏側に含まれている意味。それは、

「お金を使わないお客さんが悪い」という事。
もちろん、そんな悪意だけで言ってる訳ではないでしょう。

でもこの考え方って、営業マン時代に売れなかった時に私が感じていた「お客さんはウチの商品の価値を分かっていない」という考えと同じだと思うんですよね。

私の考えも、結局は「価値が分からないお客さんが悪い」と言ってるも同然。

お店の単価が伸びないのも、営業先のお客さんが商品を買わないのも、お客さんのせい。
という訳です。

自分の仕事は何なのか?

1年目の営業マン時代にさっぱりだった私の成績。
自分で言うのもなんですが1年目の後半に一気に追い込み、1年が終わってみれば、新規クライアント獲得数が同期の中でトップになっていました。

全く売れなかった前半と、売れるようになった後半で何が変わったのか?
それは「自分の仕事は何なのか?」という事を真剣に考えたこと。

営業マンの仕事とは何か?
それは、その商品の価値をお客さんに想像してもらうサポートをする仕事。

「この商品を買うことで、どんな体験が待っているのか」
「この商品はお客さんにどんな変化を起こすのか」

それを具体的にイメージしてもらい、その結果として商品が売れていく訳です。
つまり、当時の私が感じていた「お客さんはウチの商品の価値を分かっていない」という考えは、裏を返せば、私が仕事をしていない事の証だったということ。

そして、これは営業マンでもお店の経営でも同じことが言えるのではないかと思うのです。

「お客さんがお金を使わない」のは、お店でお金を使った時に体験することができる具体的なイメージが湧かないから。

これまで自身の直営店で経験してきたことと、お客さんであるオーナーさん達のお店を手伝ってきた実感としてあるのは、「お客さんは楽しそうなイメージが湧くものにはお金を使う」ということ。

単価が悪かったお店が取り組みを変えることで大幅に単価を伸ばしてきた例を、これまで何度も見てきました。

お客さんは全てにお金を使いたくない訳じゃなく、具体的なイメージが湧かないものにはお金を使いたくないだけなのです。

お客さんがお金を使わないのは何故なのか?

それはお客さんのせいではなく、商品の価値をイメージさせるという仕事をしていない私たちお店側のせいなのだと思います。