開業前 開業後

自信過剰の功罪

独立を考えている段階で周囲の人に相談すると、大体こんな答えが帰ってくると思います。

「今の会社にいたほうがいいんじゃない?」
「失敗したらどうするの?」
「景気が良くないのに成功するのは難しいよ」

周囲に反対されても飲食店を開業するという記事でも書いていますが、私も開業前に周囲に話をした時は散々な言われようでした。

でも、結局周りの言うことなど聞かずに起業しました。
なぜ周りが止めるのに、強引に起業したのかと言うと、自信過剰だったんだと思います。
まぁ、今でもそうかも知れませんが(笑)。

そもそも、ある程度自信過剰なくらいじゃないと起業なんてしないでしょう。
皆さんも少なからず「自分には力がある」と感じているからこそ、起業を考え、このサイトを読んでいただいているんじゃないでしょうか?

自信過剰の良いところ

自信過剰という言葉、一般的には否定的な意味で使われる事がほとんどです。

「あいつは自信過剰で鼻につく」
「自信過剰なヤツって扱いにくい」

こんな風に、世間一般では嫌われる傾向にある、この「自信過剰」というタイプ。
唯一、良い点があるとするなら「根拠のない自信」を持っていることだと思います。

冒頭に書いた通り、独立・開業をしようとすると、周囲の人が失敗する理由をどんどん挙げて、独立を阻止しようとしてきます。
3年で90%が廃業する事実という記事でも書いた通り、10人中9人は3年以内に廃業するという統計もあるので、理屈で考えれば周囲の人が言うことが正しい場合がほとんどなのです。

独立を阻止しようとする、この周囲からの理屈を突破する原動力になるのが、「自信過剰」という謎の力の良いところでしょう。

自信過剰の悪いところ

そして独立するという点で見た時の、自信過剰の悪いところ。
それは、独立後に事業失敗を招く判断をする可能性があること。

独立を決心する原動力になるけど、独立後の失敗を招く原動力にもなるという訳です。
ややこしいですね〜。

私たちの場合、自信過剰で招いた開業前後の失敗を挙げるとこんな感じです。
・1号店出店時に甘い開業計画を作ってしまい、全然売れなかった。
・2号店出店時に競合調査もせずに出店したため、オープン後に苦戦を強いられた。
・自分たちの判断に間違いはないと業者を慎重に選ばず、結果的にお金を持ち逃げされた。

他にも挙げたらキリがないくらい、自信過剰が原因で失敗してきています。
よくまだ生きてるな〜と、自分で感心してしまいます(笑)。

自分の中にある自信過剰とどう付き合うべきか?

これまで書いてきた通り、自信過剰は独立する際の原動力にもなるし、独立後の失敗の原動力にもなる可能性がある訳です。

じゃあ、どうすべきなのか?
自信過剰という性格を変えるべきか?

まぁ、無理でしょう。
自分の経験からすると、自信があるから自分を変えようとも思わないですからね(笑)。
自信過剰って、本当に面倒くさいですね。

私が思うに、この相反する2つの面を持つ自信過剰を上手くコントロールするコツ。
それはズバリ、複数人で開業することだと思います。

「お前ら4人で開業して失敗してきてんじゃねーかよ!」

と、ツッコまれそうですが、そうではありません。
確かに4人でも数多くの失敗をしてきています。
が、会社は成長を続けています。

1人で開業していたら、多分とっくに廃業していたんだろうな〜と、時折思うのです。

自分の自信過剰をコントロールするのは難しいので、常に客観的な意見を言ってくれる事業パートナーがいた方が失敗するリスクを避けられるという訳です。
自信過剰は他人からしたら厄介なものですが、事業を推進していく力になるのも事実。
この推進力を維持しつつ、失敗のリスクを避ける。

この一番の対策が「複数人で開業すること」だと思うのです。

「そんな事言ったって、一緒にやるパートナーがいないよ!」
という方、ご安心ください。やや宣伝臭くなってきましたが。。

私たちの開業支援、1人で開業しているオーナーさんもいらっしゃいます。
ズバリ、私がこれまで26店舗を出店してきた経験を元に、事業パートナーとして相談に乗らせてもらってます。

何だか結論が宣伝で終わってしまう流れになりましたが、自信過剰をうまくコントロールできる環境を作って、事業を成功させてもらえたらと思います。

この記事が少しでもこれから開業される方の役に立てば嬉しいです。
1号店が老朽化で改装する前に記念撮影した創業メンバーの集合写真。
髭の若者は当時の1号店店長、右の変な髪形が私(笑)。2006年8月撮影。

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