自分対談

未来と過去の経営対談 第12回「みんな安売りしている、という勘違い」

今回は開業して約1ヶ月が経過した頃の辻本がやってきたようです。
どうやら自分の商売の今後について、不安を抱いている様子。
どんな対談になるのか、今回も見ていきましょう。

コンコン、こんにちは~。

あっ、辻本さん。
いらっしゃい、お久しぶりです!
あれ、その見た目ということは...
1号店を開業した2002年くらいから来たんですか?

おっ、するどいっすね~。
2002年の11月から来ました。

そうですか。
ちょっと見た目の印象が良くないので、今回もモザイクをかけさせてもらいますね。。

で、その頃っていうと開業した10月のご祝儀来店が落ち着いて、一段落ってところじゃないですか?

この見た目の是非はさておき、お店の状況は確かにそんな感じですね。

まさに「ここからが勝負!」っていうタイミングですよね。
やることいっぱいありそうな時期ですけど、そんな時期にどうしたんですか?

う~ん、確かにこっからが勝負っていう気もしてるんですけど、なんか不安になってきたんですよねぇ。
このまま営業続けて大丈夫なのか、って。

え、どういう意味ですか?

いや、10月は開業したばかりで知り合いのみんなが来てくれた嬉しさから、あまり考えていなかったんですけど、少しずつ冷静になってくるとこの価格で儲けを出すのはかなり難しいんじゃないか?って気がしてきてるんですよ、最近。

なるほど。
確かにビールとか地域最安値でしたし、他の飲み物もかなり安くしてましたもんね。

そうなんすよねぇ。
価格を考えていた時は「これならガンガン売れるぜ」みたいな予感がしていたんすけど、実際にやってみるとどうも価格に対するお客さんの反応も薄いし、そもそも薄利多売を見込んでいたのにお客さんが少ないから「薄利少売」になっちゃってる、っていう。。

大手に勝てない安売りで、儲からない商売をやってしまう。
なんだか開業して失敗する典型的なパターンみたいですね。。

ところで辻本さん、そもそもどうしてそんな安い価格設定にしようと思ったんですか?

いや、もちろんもっと儲かる価格にしようと思ってましたよ、始めは。
でも、実際に街中を歩いて他のお店の価格を調べてみたら、みんな安売りしてるんですよ。
大手だけじゃなくて、個人店っぽいお店とかも。
そんな状況で自分のお店だけが高く売れる訳がないよな、ってことで安売りで勝負しようと思ったんですよ。

ほほぅ。みんな安売りしていると。

嘘じゃないですよ。
開業の計画を立てていた頃は大阪に住んでいたんで、天神橋商店街を何回も歩いて価格を調べましたもん。マジでみんな安売りばかりなんですよ。

辻本さんがそこまで言うなら、確かに安売りしてるお店が多かったんでしょうね。
ただ、今の話を聞いていて、ちょっと気になったことがあるんですよね。

え、なんすか?
別に話を盛ったりしてないっすよ。

そんな事、疑ってません(笑)。
いや、それよりもむしろ辻本さんこそが騙されちゃってたような気がしたんですよ。

僕が騙されていた?
僕、そんな簡単に騙されるタイプじゃないだと思うんですけど。

開業したばかりの辻本の話から何か違和感を覚えた様子の現・辻本。
旧・辻本は誰に騙されていたのか?
それでは続きを見ていきましょう。

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