自分対談

未来と過去の経営対談 第十回「起業するタイミングはいつが良いの?」

辻本さん、さっき「みんながお金を使いやすくなっている」って言ったじゃないですか?

はい。そうですね。

だから、このタイミングで起業すれば上手くいくと。
これって同じことを考える人って多いんじゃないか、って気がするんですよ。

あ~。確かに。
競合が増えてしまうってことですね。

そうです。
しかも辻本さんがさっき言ったように「価格を上げやすい」っていう事は、材料を仕入れる業者さんも価格を上げやすいっていう事だと思いますし、競合が増えるっていう事は、物件を借りる賃料も高くなりがちだと思うんですよ。

なるほど~。
景気が良くなれば良くなったなりの問題点があるって訳かぁ。

あれ?でもちょっと待ってくださいよ。
辻本さん、さっきから僕の話の反対意見しか出してなくないですか?

「反対するなら代替案とセットで出すのがデキるビジネスマンだ」って聞いたことがあるんですけど。
これじゃ辻本さん、デキないビジネスマンみたいっすね(笑)。

おっ、言いますねぇ~。
まぁ、それはどっちでも良いんですけど、大切なのはどのタイミングにも一長一短があるってことだと思うんですよ。
さっきとは逆に、景気が悪ければ起業しようとする人が減って競合も減るということだし、結果的に仕入れや賃料も下がりやすいと言えますよね。

確かに。。
でも、まだ一般論ばかりで、自分の意見言ってないような気がする(笑)。

結論を教えて下さいよ。
辻本さんはどのタイミングで起業したら良いと思っているんですか?

そうですねぇ。
自分が始めたいと思った時に始めるのがベストタイミングじゃないでしょうかね。

もし仮に好景気を見極めて商売を始めることが出来たとしても、その後は景気の下り坂が待っているっていうことじゃないですか?
景気には波がありますから。

そりゃそうかも知れませんけど、じゃあ予定通り始めた方が良いってことですか?
この先、もっと景気が悪くなったらどうするんですか?

もちろんそうなる可能性もあるとは思いますが、逆に辻本さんがいる2001年が景気の底に近いっていう可能性もあるじゃないですか。
だとしたら、ここからしばらくは景気が良くなっていく時期が続くので、起業するには良いタイミングになる可能性もありますよ。

仮想通貨だって後から振り返れば売り買いのタイミングが分かりますけど、それは後になってみないと分からない事ですし、それと似たようなものだと思いますよ。

なるほど~。

...あれ?仮想通貨ってなんですか?

...!!
いや、すいません。気にしないでください。。。

まぁ、そんなことはさておき。
本題に戻ると
・どのタイミングでもメリット、デメリットがある。
・起業に良いタイミングだったかどうかは後にならないと分からない。
・どのタイミングで始めても景気の波は避けられない。
・始めたい時に始めるのがベストタイミング。

こんな感じでしょうか、いまの私の考えは。

確かにそうかも知れませんね~。
もし景気が良くなるのを待っていて、好景気がしばらく来なかったら起業自体できなくなっちゃいますもんね。

分かりました!
じゃあ、当初の予定通り起業する方向で進めていこうと思います。

仮想通貨って何なのか気になりますけど...

仮想通貨は忘れましょう(笑)。

細かい景気の波は教えられませんが、商売をやってきて20年ちょっとで避けようのない環境の大きな変化というものが4~5回あったので、いつ始めるかというタイミングにあまり気を取られすぎず、どんなサービスをお客さんに提供できるかといった事に意識を集中させるほうが大切かも知れませんね。

そうですね!
帰ったら開業予定日を決めて、サービスの掘り下げに力を注いでみようと思います。
ありがとうございました!

ワクワクする開業計画ができると良いですね!
応援していますよ~。

という訳で、今回の対談はここで終了。
起業のタイミングに悩む人は多いかも知れませんが、自身の経験で考えると、不景気に起業して失敗だったと感じた記憶はありません。
起業したいと感じた時期が自分なりのベストタイミング。これが私の結論です。
それでは、また過去から辻本が相談に来るのを待ちましょう。
次回もお楽しみに。

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