起業という道を選ぶ人は多かれ少なかれ自分に自信を持っている人が多いでしょう。
そんな人間たちが集まって1つのお店を開業すればケンカが起きるのは時間の問題。
このサイトでもちょくちょく書いていますが、起業後はとにかくケンカが絶えない日々でした。ケンカにまで発展しなくてもイライラしているような...。
それぞれ「良いお店を作りたい!」という気持ちは同じなんですが、それぞれが「良いお店」に求める条件と優先順位が違うのです。
「ホール vs 厨房」というよくある風景
私たちの1号店では、
・店長担当
・バー(ドリンク)担当
・厨房(フード)担当
・ホール担当
という様に4人のポジションを決めていました。
どの飲食業も同じような感じだと思いますが、ポジションを決めて日々の営業をしていると「ホール vs 厨房」「ホール vs ドリンク」みたいなケンカが起こります。
やっぱり私たちも同じでした。
お客さまの満足度を下げたくないホール。
自分のこだわりを捨てたくないドリンク・厨房。
個々ベストを尽くしてはいますが、日を追うごとに埋めがたい溝が深まっていくわけです。
ポジションをローテーションする
そこで話し合って決めた事が「ポジションのローテーション制」。
お互いのポジションで仕事をしてみて、相互の理解を深めようよ、って事です。
言葉で言うのは簡単ですが、これを実施するのはなかなかの難易度です。
素人でスタートしたながらも、それぞれのポジションでは「自分が一番できる」と思ってやっている訳ですからね。
さらに、私なんかまともに料理作ったこともないので、厨房担当なんてできるイメージが全く沸かないのです。一人暮らししている時はシンクを一回も使ったことがありません。
他のメンバーも同じです。
対人の仕事をしてきてない人間がホールをやるのもかなりの勇気がいるでしょう。
そんな訳で私の中でもかなりの抵抗がありましたが、他に良い案もなく、ポジション制を続けても4人が仲間割れする事が目に見えていたので決行することにしました。
ローテーションは想像以上に良い結果
しぶしぶ決行したローテーションでしたが、結果としては非常に良い効果がでました。
(私が厨房の日は、なかなか料理が出てこなくてみんなに迷惑かけましたが。。)
狙い通り、お互いの理解が深まり現場レベルでのケンカは減りました。
数週間は店内にゴタゴタ感はあったかもしれませんが、メリットの方が大きかったです。
さらに、お互いのポジションについての改善案なども出るようになり、効率化がかなり進んだ記憶があります。これは想定していなかった収穫でした。
開業をする際はメンバー全員がある分野にプライドを持っている場合が多いと思います。
そこでローテーションをするのは相当抵抗があると思います。
さらに得意な分野を離れて苦手な分野を担当するとなると、プライドも傷つきますしね。
仲間割れが起きない事に越したことはありません。
でも同じ店内で仲間割れが起きてしまってはお店の存続に関わる問題になりかねません。
もしちょっとでも仲間同士の空気がギスギスしていると感じるのではあれば、多少ライドは傷つきますがローテーションを選択肢の1つとして考えてみるのも良いと思います。
最後に。。。
もう無くなったと思っていた創業当時のメニューの表紙が見つかりました。。
ポジション担当制だった事が分かります。それよりも。。
まぁ、ひどいですね、何もかも(笑)。安いホストクラブと陰口叩かれたのも納得です。。