「会社を辞めて飲食店を開業します」
前職に在籍していた2001年当時、こう言うと周りの人はみんな反対しました。
特に大反対だったのは私の父と、当時の上司。
「未経験のお前が成功できるほど起業は甘いもんじゃない」
「飲食業なんてやるためにお前を育てたんじゃない」
「どうせ失敗して泣きついてくるのが目に見える」
まぁ、とにかく散々な言われようでした(笑)。
部下たちも言葉には出しませんでしたが、恐らく無謀だと思っていたでしょう。
結局、起業を応援してくれたのは前職同期の数名だけ。
でも、周りの声は気にせず、結局そのまま強引に起業しました。
周りが反対するほどチャンスあり
「バー業界は利益を取りすぎている」
「バー業界を適正原価率にして、一般の方も入りやすい業界に変える」
簡単に書くと、開業の狙いはこんな感じでした。
事業計画を話しても、周囲は「絶対に失敗する」という意見がほとんど。
でも、私たち4人には「絶対に成功する」という確信があったのです。
むしろ周りに反対されればされるほど、「やはりまだ誰も気づいていないマーケットを自分たちが見つけたのだ」と興奮して自信を深めていきました。
開業後に知ったことですが、松下幸之助さんがこんな言葉を残しています。
「会議室で7割が賛成する意見は、もう古い。」
「7割の人に反対されるくらいの意見で丁度いい。」
当時の私たちの心境はまさにこんな感じだったのです。
自分を一番信じてくれるのは自分
他の記事でも書いてますが、結果的に1号店のスタートは大苦戦を強いられました。
でも、苦戦しているのは周囲に隠していました。
憐れまれるのが嫌だったのです。
「バー業界を変える」
この方向性は絶対に間違っていない。
数は少ないけど、感謝してくれるお客さまがいるんだから間違いない。
あまりの苦戦に心が何度も折れそうになりましたが、自分たちを信じ続けました。
4人の報酬は何ヶ月も出ていなかったので、他人から見たら失敗と思われても仕方のない状況だったと思います。
でも、自分で自分を疑ったらおしまいな訳です。
他人がどう思おうが、自分の力を一番信じているのは自分なのです。
これから開業をお考えの方も、周りの友人に相談したら「止めておいたほうが良い」と言われるかも知れません。他人の意見を参考にするのは確かに重要です。
でも、他人は自分の人生の保証をしてくれる訳じゃありません。
自分の人生の責任を取ってくれるのは自分しかいないのです。
自分が「行ける」と思ったのなら、周囲の意見など気にせず「行くべき」だと思うのです。
2002年5月、前職の大阪支社。退職する時の送別会にて。
上司の反対もありましたが、最後はみんな快く送り出してくれました。